ウールとは、主に羊毛からつくられた動物由来の天然繊維です。
<ウールの特徴>
・体温調節機能
・吸放湿性
・防臭性
・伸縮性
ウールは繊維の中には、多くの空気が含まれているため、とても暖かい着心地を体感できます。またウールというのは秋冬のイメージが強いですが、実は夏でも快適に着用できる素材です、その理由は非常に優れた吸放湿性があるため、空気中の湿気を吸収して発散すると同時に、熱も一緒に逃す作用があるからです。実は冬は暖かく、夏は涼しく着れる万能な素材なのです。
ウールとは、どんな繊維?
ウールの原料は、羊から刈り取った毛で、動物繊維に分類される天然繊維です。
ウール繊維の主成分はタンパク質のケラチンが多く含まれ、毛は短く短繊維になります。
羊毛を用いた糸(=毛糸)や織った布(=毛織物)もウールと呼ばれます。
そのため、衣類だけでなくホテルや建造物・航空機・病院・劇場などの公共の場などで使われているとても身近な繊維です。
ウールには、綿、麻、絹などの他の天然繊維にはみられない特長があります。
ウールの最大の特徴は、外気の変化に応じて
『湿気を吸ったり吐いたりという呼吸をしていること』
なぜ呼吸をする繊維なのでしょうか。
ウール繊維は外側と内側の構造に秘密があります。
外側は鱗片(スケール)に覆われており薄い透明なクチクラ膜(キューティクル)で包まれています。
キューティクルは水をはじき、温度によって開いたり閉じたりするスケールの働きがあります。
また内側の皮質部(クリンプ)は、水分を吸湿する性質をもち空気を含む作用があります。
この構造と性質が、吸湿性と撥水性という矛盾した性格を持ち『呼吸をしている繊維』といわれるゆえんです。
メリノウール素材とは?
ウールといっても、アルパカやアンゴラ、カシミヤなどの羊以外の動物から取れる毛もウール素材に含まれますが、羊以外の動物から取れる毛はそれぞれの名前で呼ばれることが多く、ウールと言えば、一般的に羊毛を指して使われる言葉となっています。
また羊の種類によって毛質が異なるため、毛の繊維の細さによってランク分けもなされていて、その代表がメリノウールになります。
メリノウール素材とは、オーストラリアやニュージランドで飼育されているメリノ種という品種の羊毛を素材としています。
他のウールと比べると繊維がとても細く、保温性も高いことにより、羊毛の中では最も高級な一品と評されているのが特徴です。
メリノウールは人類最古の高機能繊維
メリノウールは人類最古の高機能繊維で、世界で最も技術的に進化した繊維の1つです。
数百万年にわたって羊を様々な自然環境から守るために進化してきた天然繊維であるメリノウールは、紫外線を吸収し、日光から守ってくれる特徴があり、登山される方はよく着用されていたり、スポーツをされている方も着られています。
メリノウールが衣料になると、ウールの生来の機能である、体温調節機能、吸放湿性、防臭性、伸縮性がより活かされたものになります。
メリノウールの快適さの理由
メリノウールは汗を抑え、においも軽減する機能があります。メリノウールは水蒸気を吸収するため、体に残る汗の量を軽減するのです。
さらにメリノウールの繊維はにおい分子を洗濯時まで閉じ込めるため、長時間快適さを保つことができます。
また、ウール本来の吸放湿性が優れており、他の繊維で作られた衣服に比べてベタつかないので、とても快適です。
防臭性、吸放湿性があるため、汗をかいても快適に過ごせます。
アウトドアやスポーツをされる方にも、普段使いにもおすすめの素材です。
汚れが付きにくく、しわになりにくく、お手入れが簡単
メリノウールの繊維には外側に天然の保護層があるため、汚れにくく、また静電気も起こしにくいため、ほこりや糸くずが付きにくいという特徴があります。さらに繊維の表面に脂がついているため、水をはじく性能もあります。
防臭性、防汚性、撥水性を兼ね備えているため、洗濯の回数が他の繊維に比べて少なく済みます。
さらに弊社の商品は、洗濯ネットに裏返して入れれば、他の洗濯ものと一緒に洗えまるため、他のウール衣類よりお手入れが簡単です。
洗った後すぐに干して頂ければ、縮むことはほぼありません。※
※濡れたまま放置するとフェルト化と縮みの原因になります。
地球にやさしい、エコ素材
ウールは100%天然繊維で、リサイクルウールなど、再度衣類などに再利用することができるほか、
廃棄されても土壌を豊かにする栄養素をゆっくり放出しながら、土の中に分解されていきます。
ファッション業界では近年、エコやサステナブルがテーマの商品が注目されています。
大量生産、大量消費による大量破棄問題など様々な問題がある中、地球にやさしい天然繊維でサステナブルな素材である「ウール素材」に注目が寄せられています。